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微生物による不飽和脂肪酸や長鎖炭化水素の生産

分野
環境微生物学、環境エネルギー
キーワード
オーランチオキトリウム、機能性食品、石油生産、ドコサヘキサエン酸、スクアレン 
工学部 生命環境化学科

准教授 天田 啓

研究概要

 ドコサヘキサエン酸(DHA)などの多価不飽和脂肪酸は、人の体内で他の有機物から合成できず、食事などから摂取しなければならない必須脂肪酸である。DHAの摂取により、学習能力が向上することは良く知られているが、その他にも血中の中性脂肪量を減少させ、心臓病の危険を低減することなどが知られている。魚油に多く含まれるため、青魚などを食べることによって多く摂取していたが、近年は食生活の変化により減少している。そこで、魚油に代わるDHAの供給源として、DHAを大量に生産する海洋性微生物であるオーランチオキトリウム(Aurantiochytrium) 属の微生物が注目されている。
 さらに、オーランチオキトリウム属の一種は、炭化水素(スクアレン)を生産することが知られており、新たな環境エネルギー源としても注目を浴びている。

 本研究室では、このような特徴をもったオーランチオキトリウム属の微生物に注目して、以下の研究を行っている。

  1. 効率的な分離法の検討
  2. DHAの生産
  3. スクアレンを生産する微生物の分離
  4. 突然変異誘発による変異株の取得
  5. 遺伝子解析

図1:ガスクロマトグラフィによる菌体内脂肪酸の分析
16:0:パルミチン酸、 DHA:ドコサヘキサエン酸

図2:マレーシアの汽水域から分離されたオーランチオキトリウムの顕微鏡写真
スケールバー(白線):10 μm

利点・特徴
  • 細胞の増殖速度が速い
  • 細胞あたりの生産量が多い
⇒ 短時間に大量の生産物を得ることができる。
応用分野
  • DHAなどを利用した機能性食品の開発
  • 廃水処理をともなう環境エネルギーの生産

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