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ニューラルネットワークによる表面張力の 数値計算

分野
人工知能、流体力学
キーワード
ニューラルネットワーク、表面張力、VOF法
情報工学部 システムマネジメント学科

准教授 笠 晃一

研究概要

1.研究背景

 気体と液体が混在する流れ、いわゆる気液二相流を扱う手法としてVOF法がよく知られている。これは、空間を格子で分割し、各格子セルにおける流体の割合を記述する手法である。気液二相流では表面張力が問題になることが多いが、表面張力の計算には界面の曲率を計算する必要があり、多くの文献でこの界面曲率の計算に高さ関数法が使用されている。しかし、高さ関数法は大きなステンシル(1つの値を求めるのに必要な領域)が必要であるし、また高曲率になるほど精度が落ちるという欠点を持っている。
 そこで、本研究ではニューラルネットワークを用いた曲率計算を提案している。

2.曲率計算用ニューラルネットワークの概要

 本研究で用いたネットワークは、曲率を計算すべきセルとこれに隣接するセルのVOF値を入力とし、曲率値を出力とするものである。したがって、入力となるセルの個数は、2次元の場合9個であり、3次元の場合27個である(図1)。現在のところ、役割を分け、高曲率用ネットワークと低曲率用ネットワークの2つを使用している。

図1:曲率計算用ニューラルネットワークの概要

利点・特徴  高曲率界面の表面張力を高精度で計算することが可能になり、また、2つの泡が接近しているような場合でも表面張力を精度良く計算できる。
応用分野  気液二相流の解析、インクジェットプリンターの微細液滴の解析、コンピュータグラフィックスにおけるよりリアルな泡の表現など

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